北の大地を目指す顛末記(中編)

卒業(前)旅行、走れあの思い出の地へ・・・

3月6日、まだ本州だよ

列車は雪の中何もないところに止まっていた。
時間を見ると午前3時半前、本来なら津軽海峡線を走っているはずである。
(参考:青函トンネル突入予定時刻3時40分ごろ)
そのとき列車に鈍い衝撃が・・・どうやらここは青森信号所で機関車を交換してるらしかった。
通りかかった車掌に聞いたところ盛岡駅付近の工事のため40分ほど遅れているとのこと。

・・ちょっと待て、俺の北海道滞在時間は4時間しかないんだぞ・・おぃ

その後青函トンネルを35分遅れで通過するまで起きていたのだがロビーには私の他におばさんが2人来た以外は誰も来なかった。
おかげでトンネルの解説をおばさん二人組にする羽目になる、トホホ
再び仮眠をとった後、6時15分頃起き出してロビーにゆく。
6時30分グランシャリオ(食堂車)の朝食営業開始、私を含め10人前後が食堂車に押し寄せる。
レジに近いところに座った私からオーダーが取られてゆく。

私「和定食で」
他の客その1「和定食」
他の客その2「和定食」
他の客その3「和定食」
他の客その4「和定食」
他の客その5「洋定食」
他の客その6「和定食」
他の客その7「和定食」
食堂のスタッフ「すみません、和定食の方は品切れまして・・現在洋定食の方しかございませんがよろしいでしょうか?」
早っ!!

この間約3分・・わずか6食で売り切れてしまった。
日本人だもの・・朝はご飯を食べたいのよ・・ありがたく貴重な和定食を戴く。
この後も和定食を断られる人が続出した、もう少し積み込んでおくことはできないのだろうか?
列車は徐々に遅れを取り戻しつつ長万部から通称”山線”に入る。
ここまでも雪景色であったが、山線に入ってからは北海道の雄大な景色の中を突き進んでゆく。倶知安に着いた頃にはすっかり遅れも回復して小樽には定刻9時43分に到着した。
単線で行き違いできる駅も少ない山線でよく遅れが回復できた物だ。

今回の旅の目的地はあの裕次郎記念館であるがその前に一仕事。
ちょうど駅前でたばこを吹かしていたタクシーの運転手さんに尋ねる。
私「このへんで安くてうまい寿司屋ってありますかねぇ?」
運転手「あぁ、それならマイカルの中にある海天丸って店が個人的にはおすすめだな」
そのタクシーの運転手さんは無線で呼ばれていってしまったため、とりあえず路線バスで裕次郎記念館へ
途中、小樽運河なども通る市内観光路線循環バス・・これに乗り裕次郎記念館前につく。
・・・平日とは言え駐車場にほとんど車がない(汗)。
早速高い入場料1500円を払って室内へ・・・誰も客がいねぇ(滝汗)
約7分間の映画が私1人のために上映される。
とりあえず・・・裕次郎はやっぱりかっこいい・・個人的には十分満足であった。
お土産品はちょっと高めだったんで残念ながら見送ることにする。

道路一本を渡ったところにあるのがマイカル小樽、駐車場5000台完備という日本一のショッピングモールだ。
この中に『石原プロワールド西武警察』と言うテーマパークみたいな物があった・・・はずなんだが
残念なことにすでに閉鎖されていた・・・。
実際にTV中で使用されていたマシーンなどもあったと言うから見たかったのだが
仕方ないのでさっきタクシーの運転手さんに聞いた寿司屋に行く。
軽くのぞいたところ俺的うまい回転寿司屋の3原則を満たしている。

・客がかなり入っている(人気がある)
・本日のおすすめ、またはそれに準ずる物がある(きちんと仕入れている)
・あら汁がある(自分のところできちんとさばいている)

早速喰らう、かににヒラメの縁側、たらばのふんどしに甘エビ等々・・15,6皿ほど戴く。
会計が1900なんぼ・・十二分に満足であった。
マイカルをでて少し歩くとそこはもう小樽築港駅。
なぜか普通運用についていたμシート装備の車両で札幌へ移動する。
札幌はもう何度も来ているために観光には出ず土産物探し。
程なく『白い恋人・ブラックバージョン』を入手、(元)バイト先と研究室へのお土産にする。
ホームで札幌在住の親子ずれに話しかけられる、何でも息子(5歳)が電車を見たいとせがむので毎日のように来ているとのこと。
のんびり談笑しているうちにトワイライトエクスプレスが入線してくる。
14時9分、列車は定刻にホームを後にした。

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